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定期健康診断は年1回?

Q 従業員は年1回は定期健康診断(一般健康診断)を受診しています。夜勤の従業員の場合は年2回の健康診断が必要と聞いています。基準を教えて下さい。

事業者は労働安全衛生法第66条に基づき、常時使用する労働者に対して医師による健康診断を実施しなければなりません。一般健康診断のうち、特定業務従事者を除く労働者に対しては原則年1回、また特定業務従事者の健康診断(安衛則第45条)は年2回(6か月に1回)を行う必要が有ります。※常時使用する労働者には正社員の所定労働時間の4分の3以上働いている従業員も含みます。
この特定業務というのは、安衛則第13条第1号第2号に掲げる業務で下記になります。そして、夜勤勤務は「ヌ 深夜業を含む業務」に該当します。
イ 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
ロ 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
ハ ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務
ニ 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
ホ 異常気圧下における業務
ヘ さく岩機、鋲びよう打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務
ト 重量物の取扱い等重激な業務
チ ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
リ 坑内における業務
ヌ 深夜業を含む業務
ル 水銀、砒ひ素、黄りん、弗ふつ化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
ヲ 鉛、水銀、クロム、砒ひ素、黄りん、弗ふつ化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
ワ 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務
カ その他厚生労働大臣が定める業務

また、注意が必要なのは深夜に及ぶ時間外労働が発生する場合です。
週に1回、もしくは月に4回以上夜勤が発生している場合は、その時間がたとえ1時間未満でも特定業務に従事しているとし特定業務従事者の健康診断の対象になります。時間に長短にかかわらず回数でなので気をつけて下さい。
なお、健康診断を実施した後は、
・健康診断の結果の記録
・健康診断の結果に基づき異常がみられた労働者に必要な措置をとるための医師の意見を聴取する
・労働者の業務の転換、労働時間の短縮等の措置
・健康診断の結果の労働者への通知
・健康診断の結果に基づく労働者へ保健指導
・健康診断の結果の所轄労働基準監督署への報告(遅滞なく)
以上を適切なタイミングで行ってください。

労働安全衛生法(安衛法)における事業者の責任は明確です。とにかく、安全、健康に職務に従事できるようしっかり対応することが必要です。

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