テレワークの時代、やっとかな。
今から20年前、私は旅行会社のIT企画部に勤務するママさん従業員でした。初めての子の育児休業があけ職場に復帰、都心にある会社、保育園、自宅の3か所をいつも焦った気持ちで行き来し、余裕のない暮らし方をしていました。当時からテレワークという働き方はもちろんありましたが、社内で導入のかけ声はなく、仕事は会社でするのが当たり前の時代でした。
小さな子を育てながらの都心への通勤は本当に辛かった。毎日が時間との闘いでした。今でもよく覚えているのは、ある夏の日の夕方、激しい夕立で帰宅途中の電車が止まってしまったこと。当時、延長保育をお願いしているのは我が子だけで、首を長くして母の迎えを待っているのが目に浮かぶ、一分でも早く迎えに行ってあげたい、でも電車は動かない。息子を見てくれている保育士の先生にも申し訳なく、どうしようもない焦りの中、同じマンションのママ友に連絡がつき、お迎えに行ってもらったことがありました。これに限らず、毎日毎日いろいろな事が勃発し、こんなことで仕事と育児の両立なんて可能なのだろうか?すごく無謀で、家族にとって本当はとても迷惑なのではないだろうか?問い続ける必死の日々でした。
IT企画部にいたころもあり、テレワークという働き方を研究し社内に取り入れたいという強い思いを持ちながらも当時の私はテレワークのワークショップに参加し、企業事例の検討会に参加し、課内へのフィードバックは熱い思いのレポートを書くのが精々。社内の共感を得ることなんて程遠い状況でした。
紆余曲折あり、今、社労士という仕事を通じて企業にテレワークの導入をお勧めする仕事ができています。新型コロナ肺炎で社会的にもテレワーク推進の強いムーブメントがおき、テレワークの意義や、有効性、課題など、多くを語れる昨今となりました。かつての私のように育児中の従業員がテレワークを積極的に活用できるようになってきたと感じます。社労士として、テレワーク導入の支援を行い、また助成金や補助金の利用をご検討いただくことによって最初の一歩のハードルを下げることにもチャレンジしています。助成金利用などで資金面の不安を解消することで、事業主様にも前向きになっていただけます。
テレワークの時代、今頃やっとかな…。ですが、Withコロナのこれからの未来、さらに多くメリットを感じていただけるようこの流れ、推進していきたいと思います。