「同一労働同一賃金」ガイドライン改正等について
パートタイム・有期雇用労働者の待遇改善を進めるため、改正「同一労働同一賃金」ガイドライン等が令和8年10月1日に施行されます。主な対応すべき事項は以下となります。
1)雇い入れ時の労働条件明示事項が追加されます(パート・有期法施行規則)
新たに「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示が必要となります。
➡「モデル労働条件通知書」もアップされておりますのでご参考になさってください。
2)「同一労働同一賃金ガイドライン」が改正されます(告示)。
どのような待遇差が不合理かについて考え方や具体例などを示した同告示に、賞与・家族手当・病気休職や夏季冬季休暇等に係る記載等が追加されました。
最高裁判例を踏まえて「誤った解釈にならないよう」と注意書きがあるガイドラインの新旧対照表は下記になります。
なお、今まで最高裁判決等を理由に、比較的格差が容認されやすかった退職後再雇用の方も、「当該有期雇用労働者が定年に達した後に継続雇用された者であることのみをもって、直ちに通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理ではないと認められるものではない」と新ガイドラインには追記されています。
➡ 新ガイドライン新旧対照表
3)雇用管理の改善等に関する措置内容が変わります(告示(雇用管理指針))。
待遇差の説明を求められた場合に留意すべき点等が追加されました。
パート・有期雇用労働者から待遇差について説明を求められた際の説明の方法等、改めてご確認ください。
こちらから➡https://www.mhlw.go.jp/content/001698012.pdf
今回の改正はのポイントは、労働条件通知書上に「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示を義務付けるという点ですが、実は『短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(いわゆる、「パ有法」)』では事業主に対し、既に説明義務が規定されております。直接的な該当条文は以下です。
☆パ有法
(事業主が講ずる措置の内容等の説明)
第14条 事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、第8条から前条までの規定により措置を講ずべきこととされている事項(労働基準法第15条第1項に規定する厚生労働省令で定める事項及び特定事項を除く。)に関し講ずることとしている措置の内容について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならない。
2 事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者から求めがあったときは、当該短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに第6条から前条までの規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項について、当該短時間・有期雇用労働者に説明しなければならない。
つまり、今までも待遇差等があった場合は説明必須であったのですが、(恐らく多くのケースでなされていなかったのでしょう)労働条件通知書に予め明示して、パ有法の上記説明義務の履行を徹底させるものと考えます。
もし、事業所様に待遇差がある場合、その差はどのような理由をもっても設けられたのか?きちんと説明できるでしょうか?
何となくの待遇差はそのまま放置はいけません。同一労働同一賃金のガイドラインに照らし、必要があれば制度、規定等の見直しを行い(または見直しへ向けたタイムスケジュールを作り)、共通認識をもって整備後の(新)労働条件通知書の運用に入りましょう。
細かい作業もありますが、引き続きしっかり対応していきましょう。


